【借地権付き物件】売却の相場やメリット、税金について解説 | 東京・神奈川の不動産のことならエムイーPLUS町田

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不動産売却を知る【借地権付き物件】売却の相場やメリット、税金について解説

今回の記事では借地権付き物件について、売却相場やメリットをご紹介します。借地権付き物件の売却を検討されている方、いずれ売却する可能性がある方は本記事を参考に理想の売却を実現しましょう。

1.借地権について

1-1.借地権とは?

借地権とは第三者の所有する土地を借りて、利用する権利を指します。そのため、借地権付き物件は土地の所有者と物件の所有者が異なるのが大きな特徴です。借地権には様々な種類がありますが、建物の所有や建設を目的に土地を借りる場合は「地上権」や「土地賃借権」のどちらかが適応されます。地上権と土地賃借権の違いは以下のとおりです。
 

■地上権とは?
・土地を所有する権利
・地主の許可なく賃貸や売却することが可能

■土地賃借権とは?
・土地を借りて建物を建てる権利
・賃貸や売却する際に地主の承諾が必要



一般的には土地賃借権を借地権と呼ぶことが多いため、地上権との違いをしっかりと把握しておきましょう。また、土地賃借権では賃貸や売却に加えてリノベーションや建て替えの際にも、地主に相談する必要があります。

1-2.借地権には2つの種類がある

借地権にはいくつかの種類があり、大きく分けて「普通借地権」と「定期借地権」の2つに分類することが可能です。少し複雑なため、以下の図をご覧下さい。

借地権の種類

普通借地権とは更新可能な借地権で、「旧借地権」と「新借地権」があります。1992年8月以前に借りた土地には「旧借地権」それ以降は「新借地権」が該当します。土地を借りた時期によって該当する権利が異なるため注意しましょう。 定期借地権は契約期間を定めて契約を結ぶため更新ができず、契約終了時には建物を地主に買取ってもらうか更地にして返還するのが決まりです。また定期借地権は「一般定期借地権」「事業用定期借地権」「建物譲渡特約付き借地権」の3つに分類することができます。 売却予定の物件が、どの権利に当てはまっているのかを事前に確認しておくことをオススメします。

2.借地権付き物件の売却は可能?

2-1.借地権付き物件の5つの売却方法

売却を検討されている方の中には、「借地権があると売れないのでは?」と思われる方も多いことでしょう。しかし先述したとおり地主に許可を得ることで売却することが可能です。地主への交渉には条件交渉や承諾料の支払いなどが発生するため、余裕を持ったスケジュール管理が必要です。また、事前に販売方法を把握しスムーズな売却を行いましょう。借地権付き物件の販売方法は以下のとおりです。

 

■売却方法
①借地権付き物件として売却する
②地主に売却する
③地主から底地権を買取って売却する
④等価交換をして売却する
⑤不動産会社に買取ってもらう



各項目について詳しくご紹介します。
 

2-2.詳細を解説

■借地権付き物件として売却する
地主の許可を得て、借地権付き物件として売却する方法です。 また更地にして借地権のみを売却するという方法もあります。このケースでは地主への許可申請はもちろんのこと、地主に対する譲渡承諾料の支払いも必要になります。金額に決まりはありませんが、借地権価格の10%を支払うのが一般的です。譲渡承諾料の分、利益が少なくなってしまうため吟味して決断することをオススメします。

■地主に売却する
地主への売却は5つの売却方法の中で最もスムーズな売却が可能です。物件を地主に売却した場合、借地権も買取ってもらうことになります。借地権が地主に戻ることで資産価値が高まり土地活用も容易になるため、地主から見てもメリットが多いスムーズな売却に繋がります。しかし、建物の解体を求められ借地権のみ売却するケースも多いため留意しておきましょう。

■地主から底地権を買取って売却する
地主は土地を貸し出す権利である「底地権」を所有しています。この底地権を買取ることが できれば、底地権と借地権が揃い「所有権」を手にすることができます。そのため、一般的な中古戸建てと同じように売却することが可能です。 底地権を買取るためには、地主と交渉する必要があり、5つの方法の中でもかなりハードルの高い方法です。しかし地主によっては「そろそろ手放したい」と考えている可能性もあるため、まずは相談してみることをオススメします。

【ワンポイント解説】借地権とは

 

■等価交換をして売却する
等価交換は同じ価値をもつものを交換することを指します。少しイメージが付きにくいため、以下の図をご覧ください。 地主が所有している底地権の一部と、等価の借地権を交換します。底地権を手に入れた部分に建物が建っていれば地主に許可を得ることなく売却することが可能です。しかし建物が建っている場所の所有権を手に入れるのは難易度が高く、取壊しを余儀なくされるケースもあります。また、測量費用がかかることも覚えておきたいポイントです。

【ワンポイント解説】等価交換について

 

■不動産会社に買取ってもらう
借地権付きの物件は立地や築年数等の条件によって、買主がなかなか現れないという場合もあります。そこでご紹介したいのが不動産会社に買取ってもらうという方法です。買取は売却が難航している場合に加えて、売却を急いでいる方にもオススメです。しかし、借地権付き物件としての売却同様に地主への譲渡承諾料の支払いが必要になるため覚えておきましょう。弊社でも買取を行っておりますので、検討されている方はお気軽にご相談下さい。

売却に関する情報はこちら

2-3.借地権付き物件を売却するメリット

借地権付き物件を売却する場合、売却方法によって異なりますが安く購入したい方や維持費を抑えたい方へ売却しやすい傾向があります。借地権付き物件の最大の特徴は、所有権が存在しないという点です。そのため、土地付き物件よりも約2〜4割程度抑えて購入することが可能です。また土地にかかる固定資産税も不要なため、維持費を抑えることができます。

売却のご相談はこちら

3.借地権の売却相場

本章で借地権の売却相場をご紹介します。相場の事前知識はスムーズな売却に繋がるため、売却前に把握しておきましょう。借地権の売却相場「更地価格×借地権割合」で算出するのが一般的です。更地価格は国土交通省が公開している土地総合情報システムで確認することができ、借地権割合は国税庁が公開している路線価図・評価倍率表で確認することが可能です。しかし、実際の価格は更新料の有無や承諾料の金額等、様々な要素で変動するためあくまでも目安として活用することをオススメします。

また、物件の売却相場に関しては以下の記事でもご紹介しております。築15年以内の物件における売却相場を、5年ごとにご紹介しておりますので参考としてご覧下さい。

【築15年以内】売却相場について解説

4.気になる税金に関して

4-1.借地権付き物件の売却にかかる税金は?

借地権付き物件を売却する際にかかる税金は、一般的な不動産売却と同様になります。しかし、売却方法によっては発生しない税金もあるため注意しましょう。売却にかかる税金は以下のとおりです。
 

■借地権付き物件の売却にかかる税金
・印紙税
・登録免許税
・譲渡所得税

4-2.印紙税

印紙税は売買契約書などの課税文書と呼ばれる、特定の書面を作成する際にかかる税金です。売買契約書とは不動産売買契約が成立した際に交わされる契約書類のことで、不動産売買時には必ず作成します。納税は必要額の収入印紙を購入し書面に貼付・消印という方法で行います。

4-3.登録免許税

不動産の登記を抹消するまたは内容を変更する際にかかる税金です。税額は課税額によって変動します。売却の場合は不動産に抵当権を設定しているケースで登録免許税がかかりますが、所有権に関してはかかりません。また借地権の登記は義務付けられていないため、納税の有無は登記によって異なります。

4-4.譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)

不動産売却で得た利益「譲渡所得」にかかる所得税や住民税(2037年の所得までは復興特別所得税も含む)の総称です。譲渡所得は以下の計算式で求めることができます。
 

譲渡収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額=譲渡所得金額

※譲渡収入金額→不動産を売却した時に得た金額
取得費→不動産の購入金額(減価償却を考慮する必要有)
譲渡費用→売却のためにかかった費用



借地権付き物件の取得費には契約料や更新料は含まれますが、地代は含まれないため注意が必要です。また、税額は譲渡所得の金額や不動産の所有期間によって変動します。譲渡所得の計算方法に関しては、以下の記事でもご紹介していますので参考としてご覧下さい。

譲渡所得や特別控除について解説 売却のご相談はこちら

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は借地権付き物件について、売却相場やメリットについてご紹介しました。それでは本記事の内容をおさらいします。
 

■借地権とは
・第三者が所有する土地を借りて使用する権利
・地上権とは土地を所有する権利で地主の許可なく賃貸や売却することが可能
・土地賃借権とは土地を借りて建物を建てる権利で賃貸や売却する際に地主の承諾が必要

■売却方法
・借地権付きの物件売却方法は5つ
①借地権付き物件として売却する
②地主に売却する
③地主から底地権を買取って売却する
④等価交換をして売却する
⑤不動産会社に買取ってもらう

■売却相場
・売却相場は「更地価格×借地権割合」で算出

■借地権付き物件の売却にかかる税金
・印紙税
・登録免許税
・譲渡所得税



借地権付きの物件の売却は一般的な不動産売却よりも複雑な面が多く、不安に感じる方も多いことでしょう。そのため、本記事の内容を把握して事前知識を持っておくことをオススメします。また売却には地主との交渉が必ず発生するため、地主と良好な関係を築いておくこともスムーズな売却を実現するための重要な要素です。今のうちから対策をしておきましょう。エムイーPLUS町田はこれまで多くのお客様の売却のお手伝いをしてきました。またインターネット広告に力を入れ他店を圧倒する物件掲載数を誇っております。長年培ってきた豊富な経験とノウハウから、不動産に関する税金のご相談はもちろんのこと、お客様のご要望に沿ったご提案が可能です。不動産会社へのご依頼はぜひエムイーPLUS町田へご相談ください。

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